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最近の気になるウェア [登山の道具 等の話]

まずはTNFの光電子なんちゃら系。
最初、名前から言ってスパッタリング等に近いのかと思っていたら、微小セラミックスを原糸に練りこんで作られた糸を材料にして作られたウェアだそうで、その糸と中空繊維、サーマスタットとの混紡が光電子ウェアの核。

「微小セラミックスを原糸に練りこんで作られた・・・?」

他にも昔からそんな原糸使ったウェアがあったな・・・(^^;








この原糸、この発想はジ○ラ○ンじゃないか・・・と。

保温の場合の最も有効な方法は動かない空気層空間を作る事。
ジ○ラ○ンの場合、編み込みを工夫する事によって空気層を確保、セラミックスとの相乗効果で暖かさを狙っているが、TNFのはサーマスタットという中空繊維を用いて元から空気層のある糸にセラミック含有繊維を混ぜている。
基本的に保温に使用する構造はセラミックスと空気層で同じ。
違いがあるとすれば、ジ○ラ○ンはセラミックス含有繊維オンリーのモノフィラメント(単繊維)に対し、TNFは繊維に空気保温力のあるサーマスタットの混紡。

フィラメントだけだと、濡れると繊維そのものが冷たいのよ・・・。
ジ○ラ○ン持っていて使っているけど、セラミックスの遠赤外線反射保温効果がまかない切れないほど冷えると思う。
TNFの方が暖かいのかな・・・?



さて本題。保温の思想としては、先に出た「スパッタリング」という加工。
まぁアルミ蒸着なんかがそうなのだけど、最近ではミズノが「リフレクションギア」として、ブレスサーモダウンジャケットの裏地として使っている。
コロンビアではもっと目立つ加工でオムニヒートと言うので出ている。(こちらは正確にはスパッタリングでもアルミ蒸着でもなくプリントだが)

どちらも熱反射を利用しようというものだけど、昔、アディダスがアディダス・アドベンチャーというラインを作っていた時に買ったダウンに採用されていたのが、ミズノ「リフレクションギア」と同じスパッタリング加工されていた裏地。
私のテレマーク暦と同じ14~15年前か。
そのころからアルミ蒸着と言う技術は注目されていたのだけど、その他では見なかった。
(そのダウンジャケット、結構暖かかったです。暑いくらい。なので、前を開けて温度調整するとおなかを冷やすと言うのを繰り返したっけ・・・。なので、「リフレクションギア」は暖かいはずですが・・・。)

その5年ほど後、ISUKAシュラフの足元の保温にステンレス蒸着。スーパースパッタリング加工というのが出たけれども、その後姿を消し、何故か他製品も出ず、最近まで反射保温材としてスパッタリング加工された製品はほとんど見ずに過ごして来た。
(アルミやステンレス蒸着はどちらかと言うと夏の帽子や日よけで直射日光を反射し、熱中症対策に役立てるものとしての方が多く製品として出ている・・・。)

今シーズン、ミズノがアルミ蒸着。コロンビアがアルミニウム・リフレクティブドットプリントと、珍しく「熱反射保温」という同一機能製品が重なって出てきた。

暖かさ、イメージとして判り易いのはエマージェンシーシート。
あれはポリエステルフィルムにアルミ蒸着で隙間がないが、イメージ的にあれが繊維状になったアルミ、それがスパッタリングされた繊維と思えば少しは判りやすいか・・・。
繊維の空間分、エマージェンシーシートよりは熱反射保温力は落ちるけれど、暖かさが予測出来ようと言うもの。
実際それを利用した製品を使った事があるので暖かいのですが、10年ほど出なかったのが本当に不思議なんですよね・・・。



で、なぜそんな化繊綿系や湿度に関係なく保温する素材の話をしているかと言うと、話はちょっと飛びますが、先シーズン、玉原行って車待ちしていた時が寒かった・・・。
湿度も高くべちゃ雪。ウェア表面は着雪融雪で水の膜。透湿性は阻害され、蒸気でウェアの内側が結露で濡れ、汗で下着も濡れ。ダウンを着ても湿気で保温力落ちまくり・・・。
厳冬期の乾燥状態なら、ダウンを着ても蒸気は蒸気で消えるが、この時の状態ではダウンは不向きだと思った。
それで今シーズンは化繊綿に注目していて、今回、光電子プリマロフトからオムニヒートだのリフレクションギアだのという、「セラミクスorアルミ、反射型化繊」を見、要望機能が濡れても暖かくするもの+アルミ反射の暖かさを期待し、アルミ反射型という要素丸出しのコロンビアに行き着いた。
ブレスサーモダウン・リフレクションギアは中身がダウンなので今回は・・・。
(余力があるなら厳冬期用や街中使用に個人的には買いだと思う・・・)



しかし、アウターもゴア使っていた時のコロンビアなんだよなぁ・・・。
嫌いなメーカーではないが、またかって感じ。揃える気は無いんだけど、品物が増えていく・・・。


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コメント 10

月夜

いいものでも出る(出す)時期で売れ方違いますよね。
光電子…かぁ。
by 月夜 (2011-02-19 03:01) 

銀狼

時代は進んでるなぁ。。。
昔に着ていたようなモノとは大違いで…;^_^A
by 銀狼 (2011-02-19 03:28) 

okko

寒い所へ出かけたので、ジイサマはヒートテックとやらいう下着、上下着込んでいきました。これって、外ではいいけど、暖房のきいた場所にいると暑くて・・・・下着だから脱ぐわけにもいかないで、往生しておりました。
ワタシですか?流行に乗せられず、重ね着で上から順番に脱いで調節。

話題から逸れました、ズ~~ッと外にいる場合は、重宝しますね。
by okko (2011-02-19 09:59) 

HOKUTEN

>月夜さん
光電子、最新でもないです・・・。もう3年位経っているかな。
当時は既にジオラインからメリノウールのアンダーへ移行していたのであまり興味がなかったのです。
メリノウールのアンダー、値段が倍以上しますがとっても暖かで肌触りがいいです。
もちろん、登山で必要な汗濡れでも保温する機能は抜群です。


>銀狼さん
時代は進んでいる・・・。実はそうでもないって言うのが今回の狙い(^^;
光電子ファイバーそのものが既に3年は経っていて、それ以前に同様の素材が15年以上も前にありました。そして、サーマスタット自体も10年は前にありましたね。
つまり、共に10年前の素材の「新たな」組み合わせです。
アルミ蒸着も同じで、15年前には実用化されていました。
化繊はそんなに進展していないんですよね・・・。


>okkoさん
ヒートテックは発熱素材ですから乾いた状態であれば暖かいです。しかし、温度の調整はないので重ねるもので調整しなければなりません。
いつの時代もどんな場所でも重ね着での調整は王道ですね。
しかし、いくら重ねてもいくら厚いダウンを着ても寒い場合があります。最も重要なのは下着で、肌に直接触るものが暖かなもを着ると、上はそんなに暑くなくても平気です。
問題は登山などで汗で下着が濡れる場合。
そういう状況にあったものを着ないと寒くなってしまいます。
汗濡れではヒートテックは発熱せず、乾きが遅いので体を濡らし、体温を奪います。
元々登山自体、マイナス気温でも行動中は汗をかくほどとても暑くなります。雪山であっても状況によっては下着のみになりますので、発熱素材系は登山には向きません・・・。
汗で濡れても保温力を落とさないものがいろいろと開発されてきましたけど、今、最も適しているのは結局メリノ種の羊のウールを使った下着ですね。
以前は繊維が細すぎて扱えなかったという話です。
まぁ、羊さんは年中ウールを着ている訳ですから、最も優れた服っていう感じでしょうかね・・・(^^
by HOKUTEN (2011-02-19 23:14) 

袋田の住職

ヒートテックは法衣を着る時、温かいのにブカブカせず重宝しています。
年に一度子どもをスキーに連れていくぐらいなので、何を着るか、
何を着せるか悩ましいところです。
子どもはすぐに身体が大きくなってしまうので。
by 袋田の住職 (2011-02-20 08:03) 

as

ウィンタースポーツではウェアは妥協できないアイテムの一つですよね。温かさが無いと命の危機に直面してしまいますからね。合成繊維や各社のオリジナルのテクノロジーを搭載したウェアーがたくさん出ていますが、やっぱりブランドの好き嫌いもありますし、選ぶのはなかなか難しそうですね。良い一品が見つかると良いですね!
by as (2011-02-20 12:03) 

きまじめさん

寒がりなので、重ね着をして着ぶとりしていましたが、
近年ヒートテックを着用するようになりました。
しかし↑のお話のように汗をかいてしまい不便していました。
メリノウールの下着ですか。
セーターなどは使ったことがありますが、
町の暮らしでは、生命に関係なく、風邪を引くくらいなので
貧乏性な私は、下着となると考えてしまいます。
でも年令が高くなってきた今、けちなことを言わず考えなければいけませんね。
by きまじめさん (2011-02-20 17:01) 

HOKUTEN

>袋田の住職さん
汗をかいたり濡れない状況であればヒートテックはいいですね。次に暖かいのはインナーシャツタイプのフリースです。空気層が暖かい空気を溜め込んで肌触りもいいです。
冬場にこういった下着を着用するのであればスキーもそれで行けますよ。スキーウェアって綿が入っていますから。
保温の要は首周り。スキーではさすがにマフラーは出来ないので(リフトに乗るため)、ネックウォーマーというチューブ状のフリースなどをすると暖かいです。
首周りからの熱放出は結構なので、ここを暖めるとだいぶ違いますね。


>asさん
メーカーの好き嫌いはありますね。私はシーシェパードに寄付をしている某メーカーP社は買いません。
で、アンダーは今のところメリノウールが周囲の支持率でトップですね。濡れた状態でも冷たく感じにくいです。もちろん濡れているので冷たいのですが、化繊の冷えとは違うという意味で・・・。
私は結局、アンダーとシャツ、タイツとパンツ(ズボン)、冬場での使用は全てウールになってしまいました。靴下も。
フリースは使わず中間保温着はダウンですが、記事中にあるように行動直後の状態ではダウンは不向きではないかと化繊綿を画策しています。
ただ、この部分も結局ウールセーターに行き着く可能性があるのですよね・・・。
最外層だけはGORE-TEXに勝るものはないのですが・・・。


>きまじめさん
ヒートテックなど、科学的な発熱のものって結構画一的な保温で、暑くても発熱を続けるんですよね。
ウールはその点保温も緩やかですが、ウールの構造が化学繊維ではまねの出来ない働きをするので、ある程度の温湿度調整をしてくれます。
実は最近の薄手のVネックセーター等はメリノウールを使っていたりしますので、ウール独特のチクチクに弱い人は無理かもしれませんが、寒冷地の急しのぎでは有効でした。
雪山用にと買ったメリノアンダーですが、着心地がよくって結局普段でも使っています。まぁせっかく買ったので山だけという出番の出し惜しみをしてもという感じで使ったのですが、その他の化学繊維アンダーと含めて冬場には普段でも綿シャツに戻れなくなりました・・・(^^;
それに天然の消臭効果もあるので汗臭くなりにくいし、靴下の場合なんかは一日履いていた山靴を温泉で脱いでも余り臭わないのもいいですね。
最近別のも買い足しているのですけど、この記事(http://hokuten.blog.so-net.ne.jp/2006-10-21)の時に買った4年前のものももちろん現役ですので結構耐久性はあると思います・・・。
by HOKUTEN (2011-02-21 00:39) 

moonrabbit

着込んでPCに向かっています。
軽くて暖かいのが良いですね,やっぱり。(^^
by moonrabbit (2011-02-21 04:07) 

HOKUTEN

>moonrabbitさん
更に薄くて気にならないものだと最高ですね~(^^)v
by HOKUTEN (2011-02-24 22:19) 

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