み魂まつり [季節のこと ・ 季時]
先日、仏教系の学校で、みたままつりを見る機会がありました。
この行事は、斉明天皇の3年に飛鳥寺で行われたのが最初と言われ、以後、継承されて現在に至っています。
頂いた資料には、この様に書かれていました。
『この「お盆」は、正しくは「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言い、インドの言葉では「逆さにつるされるような苦しみ」と言う意味の、「Ullambana(ウランバナ)」に由来します。
そして、盂蘭盆会とは、そのような苦しみを救う為の供養の事に他なりません。
ある日の事、釈尊の弟子の目連と言う方が、今、亡き母はどうして居るかが気になり、神通力を使って探して見ました。
驚いた事に母は、餓鬼道に落ち、この上ない苦しみウランバナを受けて居たのです。
目連は悲しみ、釈尊に相談しました。
釈尊は次のように目連を諭されました。
「むさぼりの心に負け、多くの思いやりを欠いたあなたの母は、こうした自己中心的な生き方の報いで餓鬼道に落ちてしまった。それなら母に代わってあなたが人の為に施しをするが良い。
幸い間もなく7月15日。修行を終えた者たちがここに集まってくるので、先ず彼らを心から供養してあげるが良いだろう。」
それからの目連は人々の為にその利益と幸福を願って、常に献身の日々を送られたそうです。
そして、この功徳によって母も反省をし、苦界を逃れたと言う事です。
お盆の由来となったこの話は、「仏説盂蘭盆経(ぶっせつうらぼんきょう)」と言う経典にありますが、一人目連の母に限らず、私たちもまた、欲望と言う心の飢えや渇きに苦しむ事に措いて、餓鬼道の住人となんら変わるところはありません。
お盆のこの時期、日ごろの貪欲や利己的な行為を反省し、多くの人々への感謝の気持ちをよみがえらせるには、いい機会かもしれません。』
日にちで言えば、7月13日がお盆の入りで、16日まで、祖霊と過ごす日々が始まります。
既に過ぎてしまって居ますが、資料に書いてある通り、時にはこうした思いを起こす事も必要かもしれません。
将来、目連の母の例を見るように、心の様相そのままの世界に赴く事になるのですから・・・。
面白くて、ためになるお話、アリガトウゴザイマシタ。
餓鬼道に堕ちないように、己を戒めましょう。
インドの人たちには、カースト制度もありますけど、篤い信仰心で生活を支えているのでしょうね。日本人に欠けている心棒がしっかりと背中を支えているのでしょう。
by okko (2006-07-24 10:21)
okkoさんこんにちは。okkoさんにそう言って頂けると・・・恐縮です。
私が書く記事では無いかもしれませんが、これもその場に居た縁と、記事にしました。
この話の如く、私たちが心と行いを見詰め直す時、祖霊もまた、心を見詰め直すのかも知れませんね。
by HOKUTEN (2006-07-24 17:12)
み魂まつり、鶴見や駒沢などでも行われているでしょうね。
ちなみに、樅の木まつりというのもあります。
参考になる記事なので、トラックバックさせていただきます。
by 袋田の住職 (2006-07-24 21:17)
トラックバックできないようなので、URLを入れさせていただきます。
http://blog.so-net.ne.jp/ryutaiin/2006-07-17
by 袋田の住職 (2006-07-24 21:20)
袋田の住職さん、こんばんは。
トラックバックは一時の混乱で閉鎖したのですが、この記事は空けましたので、出来ましたら改めてお願いいたします。
お花祭りというのもありましたよね。
by HOKUTEN (2006-07-24 21:43)
おそれいります。
うちも、スパムトラックバックがひどかったのですが、
.com/をブロックキーワードにしたら防げています。
by 袋田の住職 (2006-07-24 21:58)
ありがとうございます。
このような記事で住職さまにトラックバックを頂けて、とても嬉しいです。
by HOKUTEN (2006-07-24 22:12)