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ん?ちょっと待て。この時には計画停電など無かった! [東北地方太平洋沖地震・東日本大震災]

佐藤栄佐久・前福島県知事が告発 「国民を欺いた国の責任をただせ」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110330-00000301-sasahi-pol

の中に、さらっと書いてある事故後の原発停止だ。

-------------------------------------------------------------記事転載

佐藤氏が「8・29」と呼ぶ事件がある。2002年8月29日、原子力安全・保安院から福島県庁に「福島第一原発と第二原発で、原子炉の故障やひび割れを隠すため、東電が点検記録を長年にわたってごまかしていた」という恐るべき内容が書かれた内部告発のファクスが届いたのだ。

この事件で、東電は当時の社長以下、幹部5人が責任をとって辞任し、03年4月には、東電が持つすべての原子炉(福島県内10基、新潟県内7基)で運転の停止を余儀なくされました。

--------------------------------------------------------------転載終了

リンク記事はいずれ消されるであろうから下記に転載しておくが、この時、計画停電は無かった。



確か、記憶が正しければ、確かに電力事情は逼迫し、特に夏季の電力のやりくりは大変であったと記憶している。
この年は冷夏と言える気象状況で、エアコンの消費が伸びなかった。
冷夏で雨量が多く、水力発電も節水なしに発電できた可能性があり、確かに幸運であったとは思うが、当時、現在行っている規模での消灯(繁華街の消灯や看板の消灯、アーケード全消灯等)や、電車の運転間引きも運転休止もしていない。
現在は停電地域も多く、更にこれだけ消灯して電車も止めて、エスカレーターもエレベーターも止めて、それでも計画停電と言うのはやはり納得がいかない。
しかも、今は夏季ではない。
確かに震災で火力発電が落ちているところも多いが、電力不足は印象操作に思えてならない・・・。

「原発がないとこれが続くぞ」っていう脅しに見える。
実際、計画停電が言われてからの回避も多い。
実は、しなきゃしないでも良かったが、回避したら回避したで苦情が出たからとも思える。

そして、電気事業連合会(http://www.fepc.or.jp/index.html)電力需要実績から、2003年8月分 電力需要実績(確報)http://www.fepc.or.jp/library/data/demand/detail/200308-2.htmlと、2003年度分 電力需要実績(確報)http://www.fepc.or.jp/library/data/demand/detail/2003b.html

を見る。
特に、2003年8月分 電力需要実績(確報)の一番下、[大口電力主要業種実績(2003年8月分)]を見ると、鉱工業計と、鉄道業など・その他計の合計では、6,969,297千kWh。
引き合いに出されている昨年の、大口電力主要業種実績(2010年8月分)http://www.fepc.or.jp/library/data/demand/__icsFiles/afieldfile/2010/09/30/kakuho0930.pdfでは、7,352,888千kWh。
これをどう見るか・・・

もちろん、日中のピーク電力ではなく「一ヶ月間の実績」ではあるが、2003年8月の原発無しとの差がそんなにあるのだろうか?
今のままの節電を心がければ、原発が止まってもやり過ごせる。
2003年は今の様に街灯も消してエアコンも止めるなどと、節電をこんなにぎっちりやっていなかった。
原発の全停止は、私もこの記事を見て思い出したので、記憶にある人は思い出すかもしれません。
2003年の時点で原発全て停止して過ごせたのは「事実である」と。

(それでも、今の節電は続けていかないとね。猛暑になった場合など、ピーク時の消費電力量は読めませんから・・・)

(余力電力が必要であるなら、「事故を起こしても安全な」海洋温度差発電や海上風力発電、太陽光発電やミニマムロケーション発電など、自然発電にすべきだと思っています。)









そしてもうひとつ。

冷却機能を失った時点でも、冷却を優先させず、海水注入すれば次に使えなくなる事の方を憂慮・優先した。
その結果が冷却遅れを引き起こしている。
しかも、実は「未だに廃炉の決定は宣言されていない」。
「原発が必要」と、どうしても思わせておきたい意図があるから、十分浸透した時点で廃炉決定と建設をセットで公表する気があるとさえ思える。

(追記:東電副社長が「状況によって廃炉にせざるを得ない」趣旨の発言をしたが、新聞に取り上げられているような「明言」ではない。言い切り文にならない限り、こいつらはまだ封印よりも再稼動を考えるだろう・・・)





以下に記事を載せます。
長いですが、良くぞ書いた、良くぞ公表したと思います。

------------------------------------------------------------------記事転載

週刊朝日 3月30日(水)17時56分配信

福島第一原子力発電所の事故は周辺の土壌や海水からも大量の放射能が検出され、世界を震撼させる事態となっている。原発の安全性に疑問を持ち、一時は東京電力の原子炉17基をすべて運転停止に追い込んだこともある佐藤栄佐久・前福島県知事(71)はこう憤る。「諸悪の根源」は経済産業省であり国だ──。

 今回の事故の報道を見るたびに、怒りがこみ上げてきます。一部の識者は「想定外の事態だ。これは天災だ」というような発言をしていましたが、だまされてはいけません。これは、起こるべくして起こった事故、すなわち“人災”なのです。

 私は福島県知事時代、再三にわたって情報を改ざん・隠蔽する東電と、本来はそれを監視・指導しなければならない立場にありながら一体となっていた経済産業省に対し、「事故情報を含む透明性の確保」と「原発立地県の権限確保」を求めて闘ってきました。しかし、報道を見る限り、その体質は今もまったく変わっていないように思います。

 端然とした表情で語る佐藤氏の自宅は福島県郡山市内にある。地震から2週間以上経過した今も石塀は倒れたままになっているなど、爪痕が生々しく残る。もともとは原発推進論者だったという佐藤氏が日本の原子力政策に疑問を抱き始めたのは、知事に就任した翌年の1989年のことだった。

 この年の1月6日、福島第二原発の3号機で原子炉の再循環ポンプ内に部品が脱落するという事故が起きていたことが発覚しました。しかし、東電は前年暮れから、異常発生を知らせる警報が鳴っていたにもかかわらず運転を続けていたうえに、その事実を隠していました。県や地元市町村に情報が入ったのはいちばん最後だったのです。

 いち早く情報が必要なのは地元のはずなのに、なぜこのようなことがまかり通るのか。私は副知事を通じ、経産省(当時は通商産業省)に猛抗議をしましたが、まったく反応しませんでした。

 日本の原子力政策は、大多数の国会議員には触れることのできない内閣の専権事項となっています。担当大臣すら実質的には役所にコントロールされている。つまり、経産省や内閣府の原子力委員会など“原子力村の人々”が政策の方向性を事実上すべて決め、政治家だけではなく原発を抱える地方自治体には何の権限も与えられていないのです。

 国や電力会社は原発に関して、地元自治体を「蚊帳の外」にしただけではないという。佐藤氏が「8・29」と呼ぶ事件がある。2002年8月29日、原子力安全・保安院から福島県庁に「福島第一原発と第二原発で、原子炉の故障やひび割れを隠すため、東電が点検記録を長年にわたってごまかしていた」という恐るべき内容が書かれた内部告発のファクスが届いたのだ。

 私はすぐに、部下に調査を命じました。だが、後になって、保安院がこの告発を2年も前に受けていながら何の調査もしなかったうえに、告発の内容を当事者である東電に横流ししていたことがわかったのです。

 私の怒りは頂点に達しました。これでは警察と泥棒が一緒にいるようなものではないか。それまで、東電と国は「同じ穴のムジナ」だと思っていましたが、本当の「ムジナ」は電力会社の奥に隠れて、決して表に出てこない経産省であり、国だったのです。

 この事件で、東電は当時の社長以下、幹部5人が責任をとって辞任し、03年4月には、東電が持つすべての原子炉(福島県内10基、新潟県内7基)で運転の停止を余儀なくされました。

 しかし、保安院、経産省ともに何の処分も受けず、責任をとることもありませんでした。

 それどころか、福島第一原発の所在地である双葉郡に経産省の課長がやってきて、「原発は絶対安全です」というパンフレットを全戸に配り、原発の安全性を訴えたのです。なんという厚顔さでしょうか。

 今回の事故でも、記者会見に出て頭を下げるのは東電や、事情がよくわかっていないように見える保安院の審議官だけ。あれほど、「安全だ」と原発を推進してきた“本丸”は、またも顔を出さずに逃げ回っています。

 さらに、佐藤氏は3月14日に水素爆発を起こした福島第一原発3号機で、「プルサーマル」が行われていたことに対し、大きな危機感を持っているという。

 なぜメディアはこの問題を大きく報じないのでしょうか。「プルサーマル」とは、使用済み燃料から取り出したプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料を使う原子力発電の方法で、ウラン資源を輸入に頼る日本にとって、核燃料サイクル計画の柱となっています。

 これに対して私は98年、MOX燃料の品質管理の徹底をはじめ四つの条件をつけて一度は了解しました。

 しかし、判断を変え、3年後に受け入れ拒否を表明することになりました。

 福島第一とともにプルサーマルの導入が決まっていた福井県の高浜原発で、使用予定のMOX燃料にデータ改ざんがあったと明らかになったからです。

 そして、核燃料サイクル計画には大きな欠陥があります。青森県六ケ所村にある使用済み燃料の再処理工場は、これまでに故障と完成延期を繰り返しており、本格運転のメドがたっていません。この工場が操業しない限り、福島は行き場のない使用済み燃料を原子炉内のプールに抱えたままになってしまう。今回の事故でも、3号機でプールが損傷した疑いがあります。これからも、この危険が残り続けるのです。

 昨年8月、佐藤雄平・現福島県知事はプルサーマルの受け入れを表明し、30日には県議会もこの判断を尊重するとの見解をまとめました。このニュースは県内でも大きく報じられましたが、その直後、まるで見計らったかのように、六ケ所村の再処理工場が2年間という長期にわたる18回目の完成延期を表明したことは、どれだけ知られているでしょうか。

 福島第一原発の事故で、首都圏は計画停電を強いられる事態となっています。石原慎太郎・東京都知事は00年4月、日本原子力産業会議の年次大会で、「東京湾に原発をつくってもらっても構わない」と発言しましたが、この事態を見ても、同じことを言うのでしょうか。

 私は06年に県発注のダム工事をめぐり、収賄の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。控訴審では「収賄額はゼロ」という不思議な判決が出され、現在も冤罪を訴えて闘っている最中です。その経験から言うと、特捜部と原子力村の人々は非常に似ています。特捜部は、自らのつくった事件の構図をメディアにリークすることで、私が犯罪者であるという印象を世の中に与え続けました。

 今回の事故も重要な情報を隠蔽、管理することで国民を欺いてきたと言えるでしょう。今こそ国の責任をただすべきときです。 (構成 本誌・大貫聡子)

さとう・えいさく 1939年、福島県郡山市生まれ。東京大学法学部卒業後、88年に福島県知事に初当選。06年、収賄容疑で東京地検特捜部に逮捕された。09年、一審に続き、控訴審でも懲役2年(執行猶予4年)の有罪判決が出されたが、「収賄額はゼロ」と認定され、実質上の無罪判決となった。現在、上告中。著書に『知事抹殺』(平凡社)がある

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コメント 3

袋田の住職

今まで、水や食料やエネルギーを余りに無駄にしすぎたと思います。
特に、電気はだいぶ無駄に使ってました。

by 袋田の住職 (2011-04-09 09:28) 

as

今回の原発事故は完全な人災ですね。初動のミスが泥沼への第一歩だったんだろうと思っていましたが、こんなことがあったとは・・・。原子力保安員の記者会見も、広報官の”印象的な髪型”くらいしか記憶にありませんし、私は最近IAEAのサイトで情報を確認するようにしています。政府が正しい情報を提供しているか心配ですが、日本では放映されない詳しい情報があったりして参考になります。

国会議員は全国のパチンコ店さんからの支援も大きいですし、テレビ局の大口スポンサーもパチ屋とメーカーです。こんな状況下で計画停電中にもかかわらず、煌々とネオンをつけて営業するパチンコ店さんに政府が何も進言しません。今回の動きで政府とマスコミの信用度が分かるというものです。今年の夏は暑くなるという予報が出ているので電力不足は心配ですね。
by as (2011-04-09 20:09) 

HOKUTEN

>袋田の住職さん
2003年でも過ごせたのですから、今回これだけエネルギー、電気の節約というのをやっていますから、必要以上の事をやらなければ十分生活出来るのです。
でも、店が暗かったりというのは2003年を振り返ると、そんなの行っていない。
当時は東電管内全域の原発が止まっていたのですが、当時との違いは現在、柏崎刈羽原子力発電所で3基発電を行っています。
2003年の供給実績から言って間に合うはずです。
でもまぁ、頼り過ぎた面を矯正していくにはいいかもしれませんね。
いつの間にか、リスクに無頓着になっていたことを反省するきっかけにも・・・。


>asさん
2003年の時は冷夏でしたからね。しかし、当時との違いが今回あるとすれば、柏崎刈羽原子力発電所が3基稼働中です。
出来れば全部止めておきたい時期(地殻活動が活発化か?)になっているのですが、このおかげで乗り越えられる可能性があります。
でも、早急に海洋温度差発電などに切り替えて、核による電気に頼る状態から脱却したいですね。
太陽光・風力・海洋温度差・波浪エネルギー、いずれも「事故が起きても原発のようなリスクを抱え込むことはない」のですから。

原子力安全保安院・・・。
この動画とか・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=sFf-_qFw48w&feature=mfu_in_order&list=UL
ほんと、スピーディに正確な情報を・・・
http://www.youtube.com/watch?v=G0PQNXucEtM&feature=related
by HOKUTEN (2011-04-10 00:44) 

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